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ベスタス、風力タービン向けの低排出スチールを発表

(2024/1/25)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:ベスタス・ジャパン株式会社

ベスタス、風力タービン向けの低排出スチールを発表



(本資料は、2024年1月16日にデンマーク、オーフスで発表されたプレスリリースの日本語訳です。)

持続可能なエネルギーソリューションの世界的リーダーであるベスタスは、スチールと鉄の部品が環境に与える影響に配慮し、ArcelorMittal(以下、アルセロールミタル)とパートナーシップを結び、風力タービンタワーの製造からの生涯にわたるCO2排出量を大幅に削減する低排出スチールの提供を開始しました。これは風力タービンの製造に使用する材料に対する取り組みであり、ベスタスのサステナビリティ戦略推進における更なる前進です。

低排出スチールは、ベルギーのインダスティール・シャルルロワにあるアルセロールミタルの製鋼所で、動力源を100%風力エネルギーとする電気アーク炉で溶融したスチールスクラップを100%使用して製造されます。スチールスラブはその後、スペインのヒホンにあるアルセロールミタルの厚板工場で、風力タービンタワーの製造に使用される重量鋼板に加工されます。低排出スチールで作られたこれらの重量鋼板は、当初は陸上風力タービンタワー全体と洋上風力タービンタワーの上部への使用に適しています。低排出厚板鋼は、独立機関によって認証された環境製品宣言(EPD)を取得し、製品の完全な環境フットプリントが詳細に記載されており、製品間の比較が容易になります。

洋上タワーの上部2セクションに低排出スチールを使用することにより、従来の工程で製造されたスチールを用いたタワーと比較して、約25%の排出量削減に相当します。陸上タワー全体に使用した場合には、CO2削減率は少なくとも52%になります。

スチールと鉄は、風力タービンの材料質量の80~90%を占め、タービンの生涯にわたるCO2排出量の約50%を占めます。アルセロールミタルとのパートナーシップにより、ベスタスは、サプライチェーンで発生するCO2排出を削減するための重要な一歩を進め、従来の工程で製造されたスチールと比較して、1kgあたりの排出原単位の66%を削減することに成功しました。

低排出スチールはまだベスタスの標準製品ではないものの、低排出スチールを用いた最初のプロジェクトは、ポーランド沖のバルティック・パワー洋上風力プロジェクトになる予定です。ベスタスは、2025年に同洋上風力発電所の建設を開始し、同発電所は最大1.2ギガワットを発電し、最終的にはポーランドの150万を超える世帯にクリーンな電力を供給する予定です。ベスタスは、バルティック・パワー洋上風力プロジェクトに76基のV236-15.0MW風力タービンを供給し、設置とコミッショニングを担います。全76基のうち52基のタワー上部セクションが、低排出スチールで作られます。

ベスタスのグローバル調達部門責任者、Dieter Dehoorneは次のように述べています。
「スチールの原料抽出や精製時に発生するエミッションを脱炭素化する方法を見つけることは、私たち、そして業界全体にとって不可欠です。ベスタスは、アルセロールミタルとのパートナーシップ、および低排出スチールの導入が、風力業界におけるCO2排出量削減の重要な手段となると考えています。移行を推し進めるためにはお客さまからのコミットメントが不可欠であるため、このようなソリューションでお客さまに価値を提供できることを非常にうれしく思います。バルティック・パワー洋上風力プロジェクトはこの前進を表す確たる証明であり、初めての受注を確保し、お客さまに実質的な価値を提供できました。」

アルセロールミタル・ヨーロッパの鋼板製品部門、インダストリーCMOのLaurent Plasman氏は次のように述べています。
「このパートナーシップは、欧州のサプライチェーンで製造された低排出スチールを使用して、欧州で必要とされる再生可能エネルギーのインフラを構築することが今日可能となった、という強いメッセージを発信しています。これを達成するには、サプライチェーン全体にわたる強力なパートナーシップが不可欠であり、この重要な洋上風力プロジェクトで、再生可能エネルギーを利用して生産された再生鋼板XCarb(R)を使用するというビジョンを描いたベスタスとバルティック・パワーに、感謝いたします。再生可能エネルギーのインフラ構築における低排出スチールの使用を支援するより強力な公共政策により、このプロジェクトは欧州全体の家庭と業界に風力エネルギーを提供する多くのプロジェクトの第一号になるでしょう。」

バルティック・パワーCEOのJarosław Broda氏は次のように述べています。
「オルレンとノースランド・パワーの合弁会社であるバルティック・パワーは、低排出スチールを利用した世界初の洋上風力発電所として、再生可能エネルギー分野における持続可能な未来を開拓しています。欧州のこの地域における再生可能資源への最大の投資である私たちのプロジェクトが、新たな基準を創り出します。ベスタスとアルセロールミタルによる低排出スチールをこの風力発電所で使用することは、私たちのイノベーションと環境スチュワードシップへの取り組みを明確に示すものです。私たちは2026年の建設完了に向けて前進することで、ポーランドのエネルギー環境の変革をリードすることを誇りに思います。」■ベスタス(Vestas)について
ベスタスは、持続可能なエネルギーソリューションに関するエネルギー業界のグローバルパートナーです。世界中で陸上および洋上風力発電機の設計、製造、保守を含めたさまざまなサービスを提供しています。べスタスがこれまで納入した風力発電機は、世界88カ国で合計173GWにのぼり、業界ナンバーワンの納入実績を誇ります。また、業界をリードするスマートデータ機能と、合計151GWの風力発電機へのサービス提供を通じて、データを活用した各種分析、診断、及び新技術開発を行い、業界最高水準の風力発電ソリューションをお届けしています。ベスタスの29,000人を超える従業員は、明るい未来を実現するために、お客様とともに持続可能なエネルギーソリューションを世界中にもたらしています。

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