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障がいの有無にかかわらず、横浜で一緒にアートを楽しもう!

(2018/2/1)

カテゴリ:イベント

リリース発行企業:公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団

障がいの有無にかかわらず、横浜で一緒にアートを楽しもう!

【1】横浜能楽堂「バリアフリー能 ~より多くの方へ能・狂言を届けたい~」【2】横浜市民ギャラリーあざみ野「アートなピクニック ~視覚に障がいがある人とない人が共に楽しむ鑑賞会~」



【1】今年17回目を迎える、横浜能楽堂普及公演「バリアフリー能」



昨年の様子(解説時の手話通訳とパソコン通訳) お話:金子敬一郎 撮影:神田佳明



■「バリアフリー能」について
 横浜能楽堂では、「バリアフリー能」を平成30年3月21日(水・祝)に開催いたします。平成12年に“より多くの方へ日本の伝統文化である能・狂言の魅力を届けたい”、“障がいのある方もない方も一緒に楽しめる機会を提供したい”という思いから始まりました。日々進化する最新のサポート環境にも対応しながら、毎年内容(サポート等)の改善を重ね、今回が17回目の公演となります。

 解説時の手話通訳、点字パンフレット、副音声など、公演鑑賞時のはからいだけでなく、事前の施設見学会、市内の障がい者団体からのヒアリング、公演終了後の意見交換会などを実施しています。そのように、障がいのある方の生の声を取り入れることで、回を重ねるとともに、さまざまなサポートの試みがなされてきました。その取り組みが評価され、横浜能楽堂は平成27年度に公共劇場として全国で初めて、バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰の「内閣府特命担当大臣表彰優良賞」(※)を受賞しました。

※ 「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」とは、すべての人が安全で快適な社会生活を送ることができるよう、ハード、ソフト両面のバリアフリー・ユニバーサルデザインの推進について顕著な功績又は功労のあった個人又は団体を表彰するもの。

「バリアフリー能」チラシ メインビジュアル
■今年は、知的障がい者向けのサポートを新たに導入!
 今年は、他の障がいに比べ、サポートの改善や追加の余地が多く残る、知的障がい者向けのサポートを新たに導入しました。「やさしい日本語」のチラシのホームページへの掲載、公演に先立ち開催する「バリアフリー施設見学会」に知的障がい者向けの回を設けました。
 また、関係の方々にも、より身近に感じてもらえるよう、知的障がい者の方によるイラストをチラシのメインビジュアルに使用しました。

■聴覚障がい者向け 上演時字幕配信サポート 
 事前予約制で、タブレットとウェアラブル端末(メガネ型)があります。タブレットは座席限定で先着10名、ウェアラブル端末(メガネ型)は先着20名です。座席限定ではなく、見所(客席)全体で使用できるウェアラブル端末(メガネ型)は、聴覚障がいの方の意見から生まれました。客席後方に限定していた字幕席を利用した時の「演者の口の動きを近くで見たい」という声にお応えしました。


ウェアラブル端末(メガネ型)の字幕配信イメージ
ウェアラブル端末(メガネ型)





■演目
 これまで意見交換会や各障がい関係団体などでヒアリングをした結果から、時間が長くなく初めての方でも観やすい物など、観て・聞いて・楽しい物をバランスよく選びました。

1、狂言「神鳴(かみなり)」
 医師が東へ下る途中、雷が鳴り始めます。するとそこへ突然神鳴(かみなり)が落ちてきます。神鳴は落ちて腰をひどく打ったため、医師に治療を頼みます。医師ははり治療をすすめるが、神鳴は怖がります。医師に説得されると神鳴は治療を受け、すっかり良くなると、天へ上がっていくのでした。

2、能「鉄輪(かなわ)」(喜多流)
 男に捨てられた女が貴船神社にお参りに来ると、貴船神社の社人から「『蝋燭を灯した鉄輪を頭にかぶり、丑の刻参りをする女性があれば、望みをかなえましょう』とご神託を受けました」と言われます。女は人違いだと言うが、たちまち女の髪は逆立ち、鬼となるのでした。
 その頃、男は夢見が悪いと、安倍晴明に相談に行きます。晴明は人形を作ると祈祷を始めます。そこに鬼となった女が現れ、捨てられた恨みを述べ、その恨みが積もって鬼になったのだ、と言います。そして、杖を振り上げて男を打とうとするが、晴明の力で勢いが弱まります。弱った鬼は「今日は帰るべき」と言うと、姿を消すのでした。






【2】「アートなピクニック-視覚に障がいがある人とない人が共に楽しむ鑑賞会ー」


「アートなピクニック」鑑賞⾵景

■アートなピクニックについて
 横浜市民ギャラリーあざみ野は、1月27日(土)から始まった企画展「あざみ野フォト・アニュアル 金川晋吾 長い間」の関連イベントとして、「アートなピクニック」を開催します。このイベントでは、視覚に障がいのある人とない人が一緒に作品を鑑賞します。これまでに10回以上開催しており、企画展の関連イベントとして定着しています。


■これまでのイベントの流れ
 まず、学芸員が展覧会の説明をします。その後、参加者たちがグループとなって、自由に作品を鑑賞していきます。晴眼者が作品について説明し、視覚障がいのある人が質問して、お互いに意見を交換します。

■参加者の感想をご紹介
・考えていることを全て言葉に置き換えること、他の人の意見や思いをくみ取ること、想像力に訴える表現を探すことなど「伝える」ことに集中する時間はとても濃密だ。

・活発に意見が交わされるにつれ、「見えていても、見えないこと」「見えなくても、見えること」があると、感じ方には境界線がないことに気づいた。

・作品や他の鑑賞者との語らいを楽しみ、施設、そして作家にもメッセージや希望を伝えることのできるいい機会だ。(視覚障がいのある人)




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