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佐渡金銀山を世界遺産へ!

(2018/3/30)

カテゴリ:その他

リリース発行企業:新潟県教育庁文化行政課 世界遺産登録推進室

佐渡金銀山を世界遺産へ!

新潟県と佐渡市が世界遺産登録に向けて、文化庁に推薦書を提出!

「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」は2010(H22)年にユネスコの世界遺産暫定一覧表に記載され、正式に世界遺産候補となりました。現在、2020年の登録を目指し、新潟県と佐渡市が中心となって準備を進めています。新潟県と佐渡市は、世界遺産登録を目指す「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」の推薦書原案を2018年3月30日に国に提出しました。


江戸時代に手掘りで山を割った佐渡金銀山のシンボル、道遊の割戸(どうゆうのわりと)
道遊の割戸の下部は、明治時代以降の採鉱跡 
●世界遺産に登録されるためには
佐渡金銀山はこれまでも国内推薦を得るため県民が一体となって運動を続けてきました。世界遺産登録の実現には、まず、国の文化審議会で国内推薦候補に選定されることが必要です。今回提出した推薦書案では「顕著な普遍的価値」を見直し、構成資産(登録を申請する施設や遺跡)もこれまでの7か所から主要な鉱山3か所に絞り込むなど、佐渡金銀山の世界史的な独自性を更に明確にしています。世界遺産の国内推薦候補は、毎年1国1件に絞られることになっており、今夏の文化審議会世界文化遺産部会で決定される予定です。

●新潟県・世界遺産登録推進室ホームページ
https://www.sado-goldmine.jp/

●佐渡金銀山とは
佐渡島の南西部から北西部に位置する、1.「西三川(にしみかわ)砂金山」2.「鶴子(つるし)銀山」3.「相川(あいかわ)金銀山」の3つの鉱山で構成されます。


西三川砂金山:鉱山集落の歴史を伝える笹川集落(国重要文化的景観に選定)


鶴子銀山:滝の下部に坑道の入口がある大滝間歩(C)西山芳一
佐渡島内には、江戸時代以前からの長期にわたる金銀採掘、製錬に関連する遺跡や建造物、景観が良好に保存され、また、それら金生産技術の発展を支えた人々の暮らしの痕跡である集落や町並みが良好に残されています。

●佐渡金銀山の「世界遺産的価値」
江戸時代に「鎖国」という世界でも特異な状況下で、手工業による鉱山開発と金生産を継続し、さらにそこで培われた技術や組織体制の存在が、明治期に産業革命による機械工業化を円滑かつ短期間で成功に導きました。佐渡金銀山は、西欧とは異なる鉱山開発のあり方を示す、世界的に稀有な鉱山であると言えます。

●構成資産の見直し
佐渡金銀山はこれまで、7つの資産を構成資産としてきましたが、今回の改訂では、世界遺産の登録数が年々増加する中、ユネスコやその諮問機関であるイコモスの審査も厳格化していること
なども考慮し、既に世界遺産に登録されている他の鉱山遺跡と明確に差別化して佐渡金銀山独自の価値をシンプルに分かりやすく説明するため、江戸時代の鉱山開発のあり方が西欧とは異なることに重点を置き、西三川砂金山、鶴子銀山、相川金銀山が最も象徴的にその価値を示すものとして、構成資産を厳選しました。今回、構成資産から外れるのは、鉱石や資材の搬出に使われた「大間港」、鉱石をすりつぶす石磨(いしうす)の石材を切り出した「吹上海岸石切場跡」「片辺・鹿野浦海岸石切場跡」、鉱山に電力を供給した水力発電所である「戸地川第二発電所」の4か所です。いずれも相川金銀山に付随する資産でありその歴史を物語る重要な要素であることに変わりありません。
そのため、改訂後の推薦書原案でもそれらの歴史的価値を記述しており、国史跡として構成資産と同様にこれからも保存・活用を図っていきます。

大間港の夕暮れ
戸地川第二発電所
片辺・鹿野浦海岸石切場跡
●新潟県と佐渡市の取り組み~世界文化遺産登録に向けて
新潟県と佐渡市では、この400年以上の歴史を持つ佐渡金銀山を人類共通の財産として未来に伝えていくため、構成資産の保全や来訪者の受入れ体制の整備、県内外で気運醸成などの取り組みを進めています。
その中で開催される講演会やセミナーには、毎回多くの方々から熱心に足を運んでいただいています。
小学生による発表
●イベントレポート  
世界遺産セミナー『世界に伝えよう!佐渡金銀山の魅力と価値』(平成30年2月12日、新潟市中央区)
世界遺産セミナー『世界に伝えよう!佐渡金銀山の魅力と価値』と銘打ったセミナーが開催されました。寒波による暴風・大雪の悪天候にも関わらず241名が参加し、大きな盛り上がりを見せました。新潟市内の小学生が、修学旅行で訪れた佐渡島で体験したことや感動した思い出などを、寸劇を交えて紹介しました。現在、年間100校を超える小中学校が、新潟県や佐渡市が実施する出前授業を活用し、佐渡金銀山について学習しています。

国際イコモス会長 河野俊行氏


また、アジア地域から初めて国際イコモスの会長に就任した河野俊行氏(九州大学法学研究院主幹教授)から、「最近の世界遺産の動向について」と題して講演をしていただきました。講演では、国際イコモスの一員として長く関わって来られた世界遺産登録を取り巻く状況について紹介され、佐渡金銀山については「既に登録されている他の鉱山遺跡との比較の中で違いをどう出していくかが重要である」とお話しされました。


●イベント参加者募集のお知らせ(県民会議)
国内推薦に向けた気運醸成のため、県内の政官財学、企業、民間支援団体が加盟する県民会議を中心に、全県が一体となった運動を推進しています。この県民会議の平成30年度総会を4月22日(日)に開催し、推薦実現に向けてアピールします。
【佐渡金銀山世界遺産登録推進県民会議 平成30年度総会】
日時 平成30年4月22日(日) 14:00~16:00
会場 新潟市中央区「朱鷺メッセ マリンホール」
内容 世界遺産登録の早期実現に向けた決議
記念講演 「世界遺産と地域振興」講師:藻谷浩介氏((株)日本総合研究所 主席研究員)
参加費無料  定員300名(先着順)
※佐渡金銀山、世界遺産登録に興味関心のある一般の方参加歓迎
●申し込み方法
「県民会議参加希望」として、代表者氏名、参加人数、連絡先電話番号(中止の連絡等、緊急の場合に利用)を明記の上、電話、FAX、電子メールのいずれかで下記まで。
【申込先】 新潟県教育庁文化行政課 世界遺産登録推進室
電話:025-280-5726
FAX:025-280-5764
電子メール:ngt500080@pref.niigata.lg.jp
※先着順。定員に達し次第締め切る場合があります。




新潟県・世界遺産登録推進室ホームページ
https://www.sado-goldmine.jp/


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