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(2018/11/8)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:西日本電信電話株式会社
「地域創生クラウド」構想の推進
西日本電信電話株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:小林 充佳、以下 NTT西日本)と日本マイクロソフト株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:平野 拓也、以下 日本マイクロソフト)は、NTT西日本が策定した「地域創生クラウド」構想の実現に向けた第一歩として、自治体向けクラウドサービス基盤の導入・展開において協業を開始します。
1.背景および協業の目的
近年、各分野の情報システムでは、効率性やセキュリティ、柔軟性などの観点からクラウドサービスの利用が拡大しています。本年6月には、日本政府が政府情報システムの整備に関してクラウドサービスを第一義的に検討すべきとした「クラウド・バイ・デフォルト原則」を発表(※1)したことを受け、地方自治体においてもクラウドサービスの導入・利活用がさらに注目されています。
しかしながら地方自治体ではICTに精通した専門職員は不足しがちであり、クラウドサービスの導入およびDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にかかわる事業者からの手厚いコンサルティングやサポートが求められています。
(※1)2018年6月7日「政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針」より
https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/cloud_%20policy.pdf
NTT西日本はこれまで、地方自治体や大学、企業向けに、観光、防災分野等で新たな価値の創造に向けた、地域に密着したソリューションの提供や様々な実証実験を実施してまいりました。さらなる目標として、ICTを活用した社会課題解決を先導する「ソーシャルICTパイオニア」への変革を掲げ、地域の課題解決に対する具体的な取り組みの柱として「地域創生クラウド」構想の策定に至りました。
また、日本マイクロソフトは、2014年2月からクラウドベンダーとしていち早く、クラウドデータセンターの日本リージョン(※2)として2リージョン(東日本と西日本)を設置し、そのキャパシティ(提供能力)を拡充しています。自治体や公共機関におけるクラウドサービスの導入・移行・利用促進にさらに貢献したいと考え、本年10月より「マイクロソフト 公共機関向けクラウド利用促進プログラム」(※3)を開始しています。
(※2)リージョン:個々に独立し地理的に離れた場所にあるデータセンターの集合体
(※3)日本マイクロソフトが、本年10月4日(木)に開始した、政府・自治体、教育、医療などの公共機関におけるクラウドサービスの導入、移行、利用促進に向けた支援プログラム。詳細は下記を参照ください。
https://news.microsoft.com/ja-jp/2018/10/04/181004-cloud-for-japan/
このような背景のもと、両社は西日本エリア(富山県、岐阜県、静岡県以西の30府県)の地方自治体向けのクラウドサービス基盤の導入・展開について、地方自治体が利用するアプリケーション群を提供してきた地域のパートナー企業各社とも連携しながら進めていくことに合意し、今回の協業を発表する運びとなりました。
【図1】自治体分野における協業内容
2.「地域創生クラウド」構想とは
NTT西日本がめざす「地域創生クラウド」とは、NTTグループの様々な技術やNTT西日本が持つ各地域のデータセンターなどの設備、事業分野別のコンサルティング力、地域密着のサポート力に加え有力なパートナー企業の先進性の高いクラウド技術を組み合わせた、地域における情報集積プラットフォームです。このプラットフォーム上で、様々なアプリケーションが利用できるように各地域のパートナー企業とも連携を図り、自治体が抱える産業活性化、雇用創出、高齢化対策などへの対応や、人手不足に陥りがちな地域企業が求める仕事の効率化などの実現をめざします。将来的には、自治体での利用にとどまらず観光や教育などの様々な分野でも活用できるように取り組んでまいります。
【図2】NTT西日本の「地域創生クラウド」構想
3.協業内容
(1)概要
「地域創生クラウド」構想の実現に向けた第一歩として、自治体向けクラウドサービス基盤を導入するにあたり、日本マイクロソフトの先進性の高いクラウド技術と自治体への支援プログラムをフル活用し、自治体システムに親和性の高いハイブリッドクラウドを提供いたします。
【ハイブリッドクラウドの提供】
地方自治体が保有するシステムにおいては、データの保管場所が県内などに特定される運用が求められるものもあるため、要件に応じてプライベートクラウド、パブリッククラウドを最適に組み合わせるハイブリッドクラウドの活用が、重要な課題となっています。今回の協業において、パブリッククラウドであるMicrosoft Azureと同様の技術からなるAzure Stack(※4)をNTT西日本の地域データセンターに構築することで、機密データの保管場所を地域に限定するとともに、低遅延を要求するシステムなどを地域データセンターから提供いたします。また、アプリケーションの性質に応じて、Microsoft AzureとAzure Stackを使い分けることにより、コストを最適化します。
(※4)Azure Stackは、マイクロソフトのパブリック クラウドサービスであるMicrosoft Azure の拡張機能として、お客さまの自社データセンターを利用できる、新しいハイブリッド クラウド プラットフォーム製品。詳細は下記を参照ください。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/overview/azure-stack/
【安定的かつきめ細やかな運用】
自治体アプリケーションについては、ネットワーク、クラウド基盤、アプリケーションを含めて、すべてが安定的に運用されることが求められ、故障時の切り分け、復旧などを含めた、トータルかつきめ細やかな対応が求められます。これに対し、本協業を進めるにあたり、これまで地方自治体の保有するハードウェア環境で各種アプリケーションを提供してきた地域のパートナー企業各社にも積極的な参加、協力を呼び掛けてまいります。
【図3】自治体向けクラウドサービス基盤のイメージ
(2)協業における各社の役割
■NTT西日本
NTT西日本が持つ以下の強みを最大限活用し、ワンストップで高度なサービスを提供できる体制構築に向け、取り組みます。
○地方自治体向けコンサルティング力
・地方自治体をアカウントする専門組織
○西日本エリア(富山県、岐阜県、静岡県以西の30府県)の各府県1箇所以上設置されたデータセンター
・耐震性に優れた通信ビル
・生体認証や共連れ防止ドアによる入退室管理など高度なセキュリティ機能の具備
○地域密着のサポート力
・西日本エリア(富山県、岐阜県、静岡県以西の30府県)に約200以上ある駆けつけ可能な拠点
■日本マイクロソフト
マイクロソフト 公共機関向けクラウド利用促進プログラムを通じて、以下を実施します。
○パートナー企業へのクラウド人材育成プログラム(※5)の無償提供
○パートナー企業への自治体向けソリューション開発・提供の支援
・今後1年間に、住民支援サービスなど50のパートナーソリューションを開発・提供
○各国での利用実績に基づいた技術支援
・海外でのハイブリッドクラウドの構築、導入、運用などのノウハウに基づいた情報提供や技術支援を、マイクロソフト米国本社とも連携して提供
(※5)具体的なプログラム内容として以下を予定しています。
・公共機関向けパブリッククラウド活用トレーニング
・クラウド技術に関する実習型セミナー
・AI/IoT活用トレーニング
<現時点で協力を表明いただいている地域のパートナー企業各社(五十音順)>
・株式会社ケーケーシー情報システム
(本社:京都府京都市上京区千本通元誓願寺上る南辻町369番地の3)
・トーテックアメニティ株式会社(本社:愛知県名古屋市西区名駅二丁目27番8号)
・株式会社鳥取県情報センター(本社:鳥取県鳥取市寺町50番地)
4.今後の展開
本協業を契機に、地方自治体との関係をさらに深め、「自治体のクラウド活用に関するワンストップでの相談先」となり、政府が提唱するSociety5.0(※6)の実現の一助として、地方自治体や住民の方々の暮らしを支えるサービス提供をめざしてまいります。
(※6)日本政府がめざすべき未来社会の姿として提唱した「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」
http://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/index.html
*Microsoft、Azureは、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
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