シャープ、鴻海傘下で再建へ−資金７０００億円提供（動画あり）

シャープは４日、電子機器製造受託サービス（ＥＭＳ）世界最大手の台湾・鴻海（ホンハイ）精密工業の傘下に入り、経営再建を進める方向で交渉に入ったことを明らかにした。シャープ主力取引銀行のみずほ銀行と三菱東京ＵＦＪ銀行の合意を得て、２月中にも決める。これまで政府の意向をくんで支援表明した政府系ファンドの産業革新機構が終始優勢だった。だが鴻海が機構案の２倍強の７０００億円超の資金を投じる意向を示し、逆転した。（トピックスに「深層断面」）

高橋興三社長は同日の会見で、鴻海との交渉に「大きなリソースを割いている」と進展を認めた。機構寄りだった主力行も、１行が鴻海の再建策を評価し、傾いたようだ。

鴻海案は７０００億円超の巨額資金をシャープの経営権取得と成長資金などにあてるが、シャープの現体制は維持して再建する。液晶事業は両社が協業する堺市の大型液晶工場や、鴻海の液晶事業などと一体運営することになる。...