[ その他 ]
(2016/3/29 05:00)
映画やテレビドラマのロケーションを誘致し、撮影を支援するフィルム・コミッション。神戸市を拠点とする神戸フィルムオフィスは、制作者から「非常に撮影しやすい街」「街の方々が協力的で、理解がある」と高い評価を得ている▼2000年9月の設立以来、代表を務めてきた田中まこさんも、芸能の世界ではその名を知られた存在だ。米国の大学に学び、人気歌番組で毎週のように外国人歌手の通訳をつとめるなど多方面で活躍した▼これまで支援した作品は2300本以上。『半沢直樹』『海猿』『HERO』など話題作が名を連ねる。01年公開の映画『GO』では関係者にかけあい、日本で初めて地下鉄の線路上でのロケを実現。「大きな一歩だった」と振り返る▼もともと阪神・淡路大震災からの復興を願って設立した組織。「映像を通して『神戸はもっと元気になろうとがんばっている』と伝えようとしてきた」。十数年を経て目的を果たし、3月末に代表を退いて顧問になる▼「撮影支援のほかにも、神戸の中でお手伝いしたいと思うものがいくつかある。それをもう少し違う立場でできたら」と謙虚に話す田中さん。立場は変わっても、地域に尽くそうという気持ちは変わらない。
(2016/3/29 05:00)