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[ 医療・健康・食品 ]
(2016/5/30 05:00)
(ブルームバーグ)ペンシルベニア州ハーシーの街角はチョコレートに関連したものであふれている。街灯は「ハーシーキス」をかたどり、通りの名称は「ココア通り」などといった具合だ。
それだけに、ピーナッツバター入りチョコやアーモンドチョコ、プレーンのチョコレートの販売で年間70億ドル(約7800億円)強の売り上げを稼いでいる創業122年の老舗メーカー、米ハーシーが、ビーフジャーキーというチョコレート以外のスナックに将来をかなり託そうとしているのはやや奇妙に映る。
砂糖が健康の悪者扱いされ、米消費者がスイーツを減らしてギリシャヨーグルトやプロテインバーを好む中で、ハーシーの昨年の売上高は約10年ぶりの減少となった。この潮目を変えるようと、同社はドライフード人気の高まりに賭けようとしている。
小売りマーケティング会社デイモン・ワールドワイドの健康戦略担当ディレクター、カール・ジョーゲンセン氏は「たんぱく質が入っていれば消費者は買うだろう。これはハーシーにとってやらざるを得ないことだ」と語った。
米国人、特にミレニアル世代はこれまでで最も間食の回数が多く、1日3食を座ってしっかり取るのではなく1日中食べている傾向が強い。ハーシーはこの流れに乗りたい考えだ。アサイーベリー入りスナックバーやリーセス・ピーナッツバター・カップの小片が入ったトレイルミックス、ハラペーニョ・アーモンドやたんぱく質でコーティングされたパンプキンシードを本格投入する方針だ。
ハーシーの目標は米国のチョコレート消費が落ち込んでもスナックで20億ドルを売り上げ、成長を実現することだ。スナック売上高の4分の1はジャーキーや他の肉製品で稼ぐ考え。
(2016/5/30 05:00)