[ ICT ]
(2016/6/11 05:00)
(ブルームバーグ)米アップルは次に市場に投入する新しい「iPhone(アイフォーン)」の一部で、モデムチップを従来のクアルコム製からインテル製に乗り換える。
事情に詳しい複数の関係者によれば、アップルは米通信会社 AT&Tの米国内ネットワークで使用されるアイフォーンにインテル製モデムチップを採用する。米国外で使われる他のタイプのアイフォーンも一部対象となる。ベライゾン・コミュニケーションズのネットワークで使用されるアイフォーンについては引き続きクアルコム製を搭載する。アイフォーンの現行モデルで使用されているモデムチップはクアルコム製のみ。クアルコムにとって極めて重要なのは、中国で販売されるアイフォーンにはクアルコム製のモデムチップが搭載されることだと、関係者らは述べた。関係者らはアップルがこの計画を正式に発表していないとして匿名を条件に話した。
上記の企業の担当者は全員コメントを控えた。
アップルからのモデムチップ受注は、インテルのモバイルチッププログラムにとって初の大規模な契約となる。同プログラムは製品の普及が進まず、営業損失を膨らませていた。一方クアルコムとしては受注の一部を失う格好になるが、なおアップルの事業の大部分で契約を維持しており、大口顧客の1社であるアップルが契約を完全に打ち切るとの懸念は抑えられている。
10日の米国株市場でインテル株は朝方の下げから反転し、一時0.7%高の32.15ドルを付けた。一方クアルコム株は一時2.9%下げて53.40ドル。
BTIGのアナリスト、ウォルター・ピエシク氏は、AT&Tのアイフォーン販売台数について今年が2200万台、2017年は2300万台と予想。アイフォーンのユーザーベースがやや少ないベライゾンについては、今年が2100万台、来年は2200万台と見込んでいる。
原題: Intel Said to Get Chip Order From Apple, in Major Mobile Win (1)(抜粋)
(2016/6/11 05:00)