[ ICT ]
(2016/7/21 05:00)
(ブルームバーグ)米アルファベット傘下のグーグルは、人工知能(AI)のノウハウを生かし、米アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトが展開する有力なクラウドサービスから同社のサービスに企業を呼び込もうとしている。今回導入するのはグーグルのコンピューターを使い、顧客からの苦情の電話を自動的に処理する手段だ。
グーグルは20日、「グーグル・クラウド・プラットフォーム」を対象とした2つの新たなAIソフトウエアツールを発表した。今回の動きはグーグルが先行するAI技術を生かし、既存のサービスや製品を改善するほか、新サービスを開発し、最終的には新たな事業を構築するというより広範な取り組みの一環だ。
20日投入された製品により、クラウドの「Azure(アジュール)」を通じてAIツールの利用が可能なマイクロソフトとの競争は激しくなり、顧客自身がAIツールをプログラムすることに注力する「 アマゾン・ウェブ・サービス」とは一線を画すことになる。
グーグルが提供する2つの新ツールを使って企業は言葉を分析し、会話を文字に置き換えることができる。グーグル・クラウド・プラットフォームのプロダクトマネジャーを務めるロブ・クラフト氏は、企業はこの技術を使用すれば怒りや不満、いらだちなどの感情を伴う電子メールや電話に入っている言葉を認識することで、自動的に「最も憤っている顧客を最優先する」ことが可能になると話す。同製品は1回の利用につき数セントの費用がかかるとも説明した。
原題: New Google AI Services Bring Automation to Customer Service(抜粋)
(2016/7/21 05:00)