[ 機械 ]

第46回機械工業デザイン賞(9)日本電気工業会賞−日立製作所

(2016/8/11 05:00)

  • 受賞製品を前に満足げな宮本主任技師(左)と大野担当部長

【ディスクアレイ/オールフラッシュアレイストレージ装置 Hitachi Virtual Storage Platform ミッドレンジファミリー】

使い勝手を最重要視

IoT(モノのインターネット)の定着などで企業が保有するデジタルデータの量は膨大になっている。さらにデータは「ためる」から「使う」へ変わった。そのデータを支えるストレージ(外部記憶媒体)は、コスト最適化に加えて、迅速にデータが活用できることが求められるようになってきた。

そこで日立製作所は高機能なミッドレンジ(中容量)のストレージの開発に着手した。一番意識したのは「負担を感じないように使ってもらえること」(ハードウエア開発本部の宮本憲一主任技師)だったという。

これを実現するために、新たな二つの仮想化機能と記憶媒体を開発。新たな仮想化は、大きなデータ領域が必要になった場合に無停止で迅速にデータ移行できる機能と、災害などシステムトラブル時にビジネスを止めずに再開できる機能。この機能を運用するために、ハイエンド(高機能)モデルで利用している仮想化したソフトウエアを搭載した。

そして、新たな記憶媒体「Hitachi Accelerated Flash DC2」が誕生。半導体メモリーのフラッシュ媒体に、独自のデータ圧縮機能を搭載したフラッシュモジュールだ。

また、これらを運用するために管理ソフトは、「操作を分かりやすく支援する」(プロダクトビジネス本部の大野正太郎担当部長)ための画面表示などにこだわった。直感的でシンプルな操作性を意識した。

外観デザインは「1―0」のビット信号としてやりとりされるデジタルデータを想起させるグリッドパターンがモチーフ。金属感のあるヘアーライン表面処理を施し、高性能マシンのイメージを表現した。また効率よく冷却するために従来製品のパネルデザインと比較して2倍強の開口率を実現している。

日立のストレージ製品は3年のサイクルで刷新する。今後も「顧客の声に耳を傾けながら、新しいモノをつくっていけたら」(宮本主任技師)と挑戦は終わらない。(松沢紗枝)

(2016/8/11 05:00)

関連リンク

機械・ロボット・航空機のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン