[ ロボット ]
(2016/9/28 05:00)
ファナックは、タブレット端末などでロボットの動作を設定できる「タッチ・ジョグ・オペレーション機能(仮)」を開発した。画面上で指を滑らせる一般に「スワイプ」と呼ばれる操作などにより、直感的な動作設定が可能。専任の技術者でなくてもロボットを簡単に扱えるようにする。まだ試作段階だが、近く商用化する方針。ロボットユーザーの多様化に対応する機能として、新たな差別化の武器にする。
タッチ・ジョグ・オペレーション機能は端末の画面に座標を表すマス目が表示され、ユーザーがスワイプ操作などによりロボットの動き方を設定する仕組み。産業用ロボットの操作端末として一般的なティーチングペンダントがなくても、ロボットを動かせるという。ティーチングペンダントはロボット技術者向けに作られているため敷居が高いが、市販の端末を採用することで熟練者以外でもある程度操作できるようにすることが狙いだ。
直感的に動作設定する方法としては、アームを直接手で動かすダイレクトティーチングも注目されているが、これに対し同機能は既存のハードウエアにも適用しやすい点が強み。機能の提供方法は未定だが、専用のソフトウエアをオプションとしてロボットコントローラー(制御機器)にインストールしてもらうやり方が有力だ。
自動車業界中心だった産業用ロボットのユーザー層は、その他の一般産業分野にも広がりつつあり、新たなユーザーを獲得する上で使いやすさが重要性を増している。ファナックはあらゆる作業者がロボットを扱える仕組みを提供することで、新分野での拡販につなげる。
(2016/9/28 05:00)