(2016/11/8 00:30)
【福岡】福岡市博多区の博多駅前2丁目交差点付近で8日朝に発生した道路陥没で、通勤時間帯の周辺は停電や立ち入り禁止の規制で混乱した。周辺地域には避難勧告が発令され、公民館に避難場所が開設された。
陥没はJR博多駅西側にある商業施設・キャナルシティ博多に向けて走る「はかた駅前通り」で発生。長さ約30メートル、幅約27メートル、深さ約15メートルが陥没した。JR九州の本社が入居するビルの数十メートル先で同ビルも立ち入りできなくなった。
陥没したエリアはJR九州のほか、西日本フィナンシャルホールディングス本店をはじめ、大手企業が事務所を構える福岡有数のオフィス街。建物への立ち入りが禁止された企業も多かった。現地では警察車両や九州電力の広報車両、工事車両などが巡回し、緊張感が漂った。会社員らがビルに入れず困った様子で電話をかける姿や、近隣の公園で避難、待機する姿も多く見られた。
経済にも影響が出始めている。福岡銀行はシステム障害により窓口での入出金や振り込み、一部のATMが利用できない状況。博多駅周辺の同行ATM前には行員が立ち、客をコンビニのATMなどへ案内していた。
西日本鉄道の路線バスは、はかた駅前通りを通る一部の便を迂回(うかい)して運行。JR九州は在来線、新幹線ともに通常運行している。一方、博多駅ビルの一部が停電で営業できなかった。
陥没現場の周辺では警察の規制線の前で、スマートフォンで写真を撮る通行人や、「ゴジラが来たみたい」などと驚きの声を上げる人もいた。
(2016/11/8 00:30)