[ 機械 ]
(2016/11/18 05:00)
日本精工は主軸に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)材を採用した工作機械用スピンドルユニット(写真)を開発し、17日に公開した。軽量化により慣性モーメント(イナーシャ)を従来比約30%減とし、高加減速を可能にした。小型マシニングセンター(MC)などの生産性向上に寄与する。工作機械メーカーなどに提案し、2018年の実用化を目指す。
主軸の一部にCFRPを初めて採用し、軸の重量を従来比約3分の1に低減した。これにより低イナーシャ化し、素早く加速・減速できるようにした。「非加工時間を短縮し、生産性を向上できる」(産業機械事業本部)という。異常な振動が発生する危険速度の値も、同約40%高まる見込みだ。
同社が、開発した試作機は主軸の半分程度がCFRP製で、残りは従来通り鉄系の材料。今後、最適な比率などの検証を進め、さらなる性能向上につなげる。
(2016/11/18 05:00)