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[ 科学技術・大学 ]
(2016/12/7 05:00)
【仙台】東北大学大学院工学研究科の成田史生准教授と茨城大学工学部の森孝太郎助教は、高い発電性とセンサー機能を持つコンポジット(複合材料)を開発した。従来の素材と比べ、高い強度と軽量化を実現。航空機や自動車などの材料に使用し、損傷箇所を即座に検知するなど、センサーとしての利用も想定する。IoT(モノのインターネット)関連製品に組み込み、電源としての応用も期待される。
開発したコンポジットは、逆磁歪効果の機能を持つ複合素材「磁歪ファイバー」の一種。逆磁歪効果は特殊な合金に、たたくなど外圧を加えると磁力が発生し、応力センサーになる。
コンポジットは、鉄コバルト過剰型合金を直径0・2ミリ―1ミリメートル程度に引き伸ばし、できあがった線材を束ねたものを樹脂で固めて作製した。素材を線材化することで結晶粒形が揃い、逆磁歪効果が高まった。従来の磁歪ファイバー比で約5倍の発電性能を可能にした。
成果は独科学誌アドバンスド・エンジニアリング・マテリアルズ電子版に掲載された。
(2016/12/7 05:00)
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