[ ICT ]

【電子版】アップルに強気で知られたマンスター氏、別れのリポートは若干弱気

(2016/12/16 15:00)

  • アップルのティム・クックCEO、背景は建設中の新本社の完成イメージ(ブルームバーグ)

(ブルームバーグ)ベテランアナリストのジーン・マンスター氏は今月、21年勤めた米投資銀行パイパー・ジャフレーを辞めると明らかにした。米アップル株について10年以上も強気姿勢を続けた同氏だが、顧客に向けた最後のリポートでは、若干弱気な見方を示した。

マンスター氏は、仮想現実や拡張現実、人工知能、ロボットの新興企業に投資するベンチャーキャピタルファンドを始めるため退社する。アップルを長年カバーしてきた同氏は、同社に強気な姿勢を貫いた。ブルームバーグがまとめたデータによれば、同社株を「マーケットパフォーム」としたのは2004年半ばの4回だけで、同年6月下旬から今月14日公表した最後のリポートまで「アウトパフォーム」もしくは「オーバーウエート」との投資判断を示していた。

だが、最後のリポートでは珍しく慎重で、アップルが投資家の懸念にうまく対応するにはサ-ビス事業を大きくしなければならないと指摘。そのためにはビジネスモデルに大胆な変更が必要だと指摘した。

マンスター氏は「私が04年にアップルのカバーを始めて以降、投資家が抱く2つの中核的な懸念は常に部門の成長とイノベーションだった」と説明。パソコンからモバイルへの事業進展を除けば04年以降に大きな変化はないとして、「サービス事業をより大きく育てることができなければ、今後もそれほど変わらないだろう」とコメントした。

同氏によると、アップルがサービス中心の会社と見なされるには、サービス事業の売上高が社全体の50%を占める必要があり、その達成のためには大胆な戦略変更が求められる公算が大きい。ブルームバーグの集計データによると、同売上高は今年7-9月期に前年同期比25%増となったが、売上高全体に占める割合は14%にとどまっていた。

原題: Departing Apple Analyst Has Some Doubts After 12 Bullish Years(抜粋)

(2016/12/16 15:00)

おすすめコンテンツ

ゴム補強繊維の接着技術

ゴム補強繊維の接着技術

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン