[ 政治・経済 ]
(2016/12/24 08:00)
(ブルームバーグ)トランプ次期米大統領は23日、米国の核兵器保有に関し発言をエスカレートさせ、ロシアや他の敵対国との間で軍拡競争が起こっても構わないとの認識を示した。この日出演したテレビ番組で、放送されていない状況で司会者に対し語った。前日にはツイッターで、核兵器に対する米国のスタンスをリセットさせると投稿を行っていた。
トランプ氏は22日にツイッターで、米国は「核能力を大幅に強化、かつ拡大しなくてはならない」と記していた。
ロシアのプーチン大統領は23日、米国の新たに核兵器増強に動いた場合はそれに対応すると表明。また中国外務省の報道官は、世界の2大核保有国である米国とロシアは、世界の非核化に向けた動きを主導する責務を負っていると指摘した。
22日にトランプ氏から大統領報道官に指名されたショーン・スパイサー氏は、23日朝のテレビ各局の番組でダメージコントロールに努めたが、その努力も次期大統領自身によってふいにされてしまった。
トランプ氏はニュース専門局MSNBCの番組「モーニング・ジョー」に電話を通じて出演し、放送されていない時に司会者のミカ・ブルゼジンスキー氏に対し「軍拡競争が起こるのならそれでよい。われわれはあらゆる点で勝り、どの国よりも長く生き残る」と述べた。トランプ氏の発言はブルゼジンスキー氏と共同司会者のジョー・スカーボロ氏の説明に基づく。
原題: Trump Is Said to Exhibit Little Concern About Nuclear Arms Race(抜粋)
(2016/12/24 08:00)