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[ エレクトロニクス ]
(2016/12/29 05:00)
日立製作所は電動工具を手がける日立工機について、投資ファンドの米コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に売却する方向で最終調整に入った。売却額は1500億円を超えるとみられる。2017年1月にも正式に合意する。日立製作所は売却によりインフラ分野などの中核事業に集中する。日立工機としては、KKRの傘下に入ることで海外への販路拡大などが期待できそうだ。
日立工機は日立グループが5割超の株式を保有する。日立製作所は同株の売却について、KKRに優先交渉権を与える方向で調整している。KKRはTOB(株式公開買い付け)を行い、日立工機の全株取得を目指すとみられる。
日立工機は日本・米国・欧州事業を強化しており、15年度には欧州に販路を持つ工具大手の独メタボを買収。世界シェアを4位に伸ばした。一方、米ブラック・アンド・デッカーやマキタ、独ボッシュという世界3大メーカーの背中は、まだ遠い。KKRの傘下入りは海外での販路拡大や新たな企業との連携などが見込めることから、先行する3社との差を縮める契機になりそうだ。
KKRはアジアの中で日本に重点を置いて投資している。14年にパナソニックのヘルスケア事業、15年にパイオニアのDJ機器事業を買収。11月には日産自動車傘下の部品メーカーであるカルソニックカンセイの買収を発表した。
(2016/12/29 05:00)
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