[ ICT ]
(2017/1/11 05:00)
ソニーは2018―19年に投入するスマートフォンの新モデルに有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)ディスプレーを採用する検討に入った。ソニーのスマホ事業は構造改革を経て、高付加価値路線にシフトした。鮮明さやフレキシブル性能を実現できる有機ELディスプレーを採用し、ハイエンド層でのシェアを拡大する。
有機ELを採用するのは、ソニーモバイルコミュニケーションズ(東京都品川区)のスマホブランド「エクスペリア」の上位機種を軸に検討している。ディスプレーの進化に加え、中央演算処理装置(CPU)やバッテリーなどの性能も高め、競合他社と差別化する。
すでに有機ELディスプレー搭載モデルの技術的な検討に入った。スマホ向け有機ELディスプレーを量産するのは現在、韓国サムスンディスプレイだけだが、18―19年にかけて韓国LGディスプレイやジャパンディスプレイなどが量産に踏み切る見通し。ソニーも調達に向け、これらのディスプレーメーカーとの調整に近く、入るとみられる。
スマホ市場の伸びが鈍化する中、各社は付加価値を高める手段の一つとして、有機ELディスプレーの採用を進めている。すでに韓国サムスン電子や、中国ファーウェイ、同オッポといったスマホメーカーが一部の高価格帯製品に有機ELディスプレーを採用している。17年には米アップルも採用するとの観測が強まっている。
(2017/1/11 05:00)