[ オピニオン ]
(2017/1/31 05:00)
2月から月末の金曜日が「プレミアムフライデー」となり、企業によっては15時退社が推奨される。経済産業省と経団連、流通業界が連携して仕掛けたもので、余暇を消費拡大につなげることが目的らしい。
2月24日のスタートに向けて、外食や旅行などの業界でも新たな商品が生まれている。毎年11月末の米国の「ブラックフライデー」のように、消費者に受け入れられれば商機はある。
だが星野リゾート(長野県軽井沢町)社長の星野佳路さんは「レジャー需要が集中するだけで、あまり意味がない」と批判する。サービス業のいびつな労働環境を是正するためには、むしろ休日を分散し、レジャー需要を平準化するべきだという。
プレミアムフライデーのもうひとつの目的は、長時間労働の改善だ。しかし流通やサービス業界で働く人にとっては、逆に負担になる。それは何だか申し訳ない気がする。
「アフター5」や「花金」という言葉がもてはやされた時代がある。いざ自分が社会人になると終業時にすぐ帰れることはまれ。休日前ほど長時間残業になりがちだ。そうでなくとも裁量労働の新聞記者稼業は残業があいまい。どうやらプレミアムフライデーは、我が身には恩恵がなさそうだ。
(2017/1/31 05:00)