[ 政治・経済 ]
(2017/2/1 05:00)
総務省は2017年度内に、多様なIoT(モノのインターネット)機器を大量に接続したネットワークを管理・運営できる人材の育成を始める。通信事業者や大学などと連携して、教育カリキュラムを策定し、学生などに講義や実技訓練を行う。実務能力の認定制度も構築し、人材の流動性を高める。IoTは企業への導入拡大が見込まれるが、ネットワーク技術者が少ないのが課題となっている。
人材育成を目的とする一般社団法人の設立を視野に産学官連携の体制を構築する。参加する企業は通信事業者のほか、システム開発会社などを想定している。今夏をめどに具体的な連携体制のほか、認定制度の仕組みについても固める。
IoTのネットワークは、センサーによる小容量データから高精細なカメラ映像などの大容量データまで多様で膨大なデータが流通し、一定時間ごとのデータ通信量の変動が激しくなる。この変動などに効率良く対応するには、ソフトウエアを用いて柔軟に構成を変更できるネットワークが求められる。
IoTの導入拡大には、ソフトウエアを活用してネットワークを運用・管理する技能を持つ技術者が、より多く必要となる。しかし、こうした技能を持つ技術者は現在は少なく、育成環境も整備されていなかったという。
産学官連携体制の構築により、企業と大学が共同でカリキュラムを策定して大学に講座を設置したり、講座により習得した技能を認定したりして人材が育つ環境を整備する。実技訓練ができる場も構築する。
(2017/2/1 05:00)