[ 政治・経済 ]
(2017/2/6 10:30)
【ニューヨーク時事】イスラム7カ国出身者の入国を禁止する米政府の措置が連邦地裁に差し止められたことを受け、前週末に大規模な抗議活動が行われたニューヨークのジョン・F・ケネディ空港は5日、落ち着きを取り戻した。7カ国からの乗客を支援しようと、ボランティアの人々が到着口で待つ姿も見られた。
このボランティアグループは弁護士らが参加して、トランプ大統領が1月27日に入国禁止の大統領令に署名した後に活動を開始。約500人のメンバーが交代で、対象となった乗客やその家族の相談に乗ったり、航空会社の対応状況を発信したりしている。
責任者のレネー・パラディスさんは「とても悲しい。米国の最大の美徳は、誰であっても移民を受け入れること」と力を込めた。これまでの司法判断に自信を強めているものの、政府が差し止め命令を覆そうと動いていることが気掛かりで、「(7カ国出身者は)入国を急いでほしい」と語った。
一方、トランプ氏がニューヨークのマンハッタンに所有する高層ビル「トランプ・タワー」前には、支持者ら約100人が集結。「トランプありがとう」などと書かれたプラカードを掲げ、国歌を熱唱した。年金生活者のボブ・ソーターさんは「前政権下で移民や難民が急増し、犯罪やテロが増えた」として、入国規制を支持した。
米CNNテレビの世論調査によると、入国停止の大統領令を支持する人は53%、反対派は47%と拮抗(きっこう)している。
(2017/2/6 10:30)