[ 金融・商況 ]
(2017/2/10 05:00)
【ジャカルタ=ロイターES・時事】世界2大銅鉱山では今週、ストやその他の問題で混乱が起きている。この影響で、世界的に銅の供給が減少する恐れが出ており、銅相場は今年これまでの最高値水準に向かっている。
英豪系資源大手BHPビリトンは、9日に開始予定のスト期間中はチリにある世界最大規模のエスコンディーダ鉱山の生産を停止すると発表。米鉱業大手フリーポート・マクモランも、ストや鉱業許可更新をめぐる問題で、インドネシアで世界2位のグラスバーグ鉱山の生産を縮小する方針を示した。
ロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月物は8日、供給不足の恐れを受け、2%超高のトン当たり5925ドルで取引されている。
スタンダード・チャータードはBHPとフリーポートが銅山の生産を縮小ないし停止すれば、日量5000トン以上の生産が失われるとみている。
フリーポートは先週、2月半ばまでに、新たに輸出許可を取得できない場合、グラスバーグ銅山で人員削減や生産縮小を余儀なくされる可能性があると警告していた。チリ・エスコンディーダ銅山の主要労組の労働者は、9日決行予定のストは長引く可能性があると話している。
(2017/2/10 05:00)