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[ 科学技術・大学 ]
(2017/2/10 05:00)
京都大学物質―細胞統合システム拠点(iCeMS)の亀井謙一郎特定准教授らはグンゼと共同で、ヒトES細胞(胚性幹細胞)やiPS細胞(人工多能性幹細胞)の大量培養を可能にする「布」状の細胞培養基材を開発した。細胞が1週間で40―50倍に増殖するもので、従来手法と比べ、10倍程度早いという。成果はオランダ科学誌「バイオマテリアルズ」に掲載された。
基材は「ファイバー・オン・ファイバー」と呼ぶ布状。ゼラチン製ナノファイバー(ナノは10億分の1)と、生体適合性が高く生分解性のあるポリグリコール酸製マイクロファイバー(マイクロは100万分の1)で構成する。
生体内で細胞増殖を制御するナノファイバー構造の細胞外マトリックス(ECM)を人工的に作製した。ナノファイバーだけではもろいため、丈夫なマイクロファイバーと併用。生体内に近い環境で細胞を培養でき、高品質の細胞を得られる。
(2017/2/10 05:00)
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