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[ エレクトロニクス ]
(2017/2/14 05:00)
東芝は14日、2016年4―12月期連結決算を発表する。最大7000億円前後とされる米原子力発電事業の損失額を公表し、損失の発生原因や再発防止策、原発事業の再建策などを説明する予定だ。再建策は海外事業の縮小が柱だが、東芝幹部の間でも意見が割れている。小規模なリストラに留まるのか、将来の海外からの完全撤退も視野に入れた方針を示すのか。
東芝の16年9月末時点の自己資本は約3600億円に留まり、16年12月末は一時的に債務超過に陥った可能性が高い。17年3月期末の債務超過を避けるための措置として、稼ぎ頭の半導体メモリー事業を分社化して設立する新会社の20%未満の株式を売却し、2000億円規模の資金を調達する計画を進めている。
しかし東芝の再建には、危機の元凶となった原発事業の見直しが欠かせない。東芝は16年12月末に米原発事業の巨額損失リスクを明らかにした。
米原発子会社のウエスチングハウス(WH)を通じて15年末に買収した原発建設会社、CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)の資産価値が低下したためだ。安全規制強化などを要因とする原発プロジェクトのコスト増加が背景にある。
東芝幹部は「今後も日本国内の廃炉事業は、しっかりやっていく。これだけは、はっきりしている」と話す。その一方、「原発事業全体をどうしていくか、幹部の間でもいろいろな意見がある」と明かす。
焦点は海外事業の扱い。縮小という大きな方向性は固まっているが、どの程度かについては議論が収束していない。そうした中、現時点での現実的な手段は、建設工事事業からの撤退だろう。
東芝・WHはS&W買収を契機に原子力発電所の建設事業に参入したが、それが巨額損失を招く直接的原因になった。東芝・WHに工事ノウハウは乏しく、「原発機器メーカーに戻るべきだ」との指摘は多い。
一方、中長期的な視点で海外事業を大幅に縮小するべきだとの声も根強い。全面撤退も視野に入れ、WHを売却する案も議論に上っている模様だ。
(2017/2/14 05:00)
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