[ 政治・経済 ]
(2017/2/14 10:30)
【ワシントン時事】トランプ米大統領は13日、カナダのトルドー首相と初会談し、その後の共同記者会見で米加両国とメキシコが締結した北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に意欲を見せた。トルドー氏も「今後数カ月」以内に域内経済統合の重要性などを協議すると述べ、再交渉を拒まない姿勢を示した。
トランプ氏はホワイトハウスでの会見で対メキシコ貿易を「長い間、米国に不公平だった」と批判。カナダとの貿易については「(メキシコと比べ)厳しい状況ではないが、微調整していく」と語った。一方、トルドー氏は「モノとサービスの自由な移動」や「経済統合」が重要だと訴え、「今後数週間、数カ月(の協議)で焦点になる」と表明した。
北米3カ国は協議を進め、今年半ばにも再交渉を正式に始める可能性がある。トランプ氏が不満を持つメキシコの域内輸出の条件が厳しくなれば、日本の自動車メーカーなどの北米戦略に影響する公算が大きい。
また、米加両首脳は共同声明で、国境問題に取り組むことの重要性や米加の同盟関係が不可欠だと確認。過激派組織「イスラム国」(IS)掃討戦をめぐる有志連合へのカナダの貢献も評価した。
一方、難民の入国問題などをめぐり、トランプ氏は会見で「犯罪者を追い出す」と従来の主張を展開。トルドー氏は国家の安全を追求しながら「難民を受け入れる」と述べるにとどめた。
(2017/2/14 10:30)