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[ 環境・エネルギー ]
(2017/3/14 05:00)
大成建設は、国の定めた指針により安全性が認定されている好気性細菌「RHA1株=写真」で、塩素化エチレン類の汚染地下水を短期間で浄化できることを実証した。汚染部分への菌液の注入により、塩素化エチレン類を約1カ月で基準値以下まで浄化。地上で浄化する方法と比べて、浄化期間を3分の1以下に短縮、浄化コストを4分の3に削減できることを確認した。
RHA1株を用いた塩素化エチレン類の汚染地下水浄化技術は、2015年度の環境省の土壌汚染対策技術の検討調査事業に選定。大成は汚染部分に、大量培養したRHA1株を含む菌液を帯水層に注入するなどの試験を実施した。
その結果、空気供給して地下水中の酸素濃度を高めた条件では、塩素化エチレン類を約1カ月で基準値以下まで浄化した。浄化対策は従来、汚染水を地上に上げて浄化する処理や、汚染部分に生息する嫌気性脱塩素細菌を利用した浄化を行っている。
ただ、年単位の期間が必要で、コストや土地利用の制約などの課題があった。
(2017/3/14 05:00)