世界最小「指先サイズ」の光トランシーバー、ＰＥＴＲＡが製販会社設立

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  開発した光Ｉ／Ｏコア

技術研究組合光電子融合基盤技術研究所（ＰＥＴＲＡ）は１７日、指先サイズの世界最小光トランシーバー（光Ｉ／Ｏコア）の事業化に向け、Ｉ／Ｏコアを生産・販売する新会社「アイオーコア」を設立したと発表した。情報通信機器や産業インフラ機器、民生機器、医療機器など、幅広いエレクトロニクス産業への導入を目指す。

「アイオーコア」は技術研究組合から研究成果の知的財産権と技術の一部を承継して新設分割された株式会社の初めての事例となる。

光Ｉ／Ｏコアは、シリコン基板上に光素子を形成する「シリコンフォトニクス技術」で作製した５ミリメートル角サイズの光トランシーバーチップ。新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）のプロジェクトとして開発した。１チャンネル当たり毎秒２５ギガビット（ギガは１０億）の伝送速度を持ち、消費電力は毎秒１ギガビット伝送速度当たり、５ミリワットと小さい。

シリコンを使うことで光回路を小型化でき、大規模に集積が可能。光回路と電子回路を一体形成することで、製造コストを下げられるなどの利点を持つ。情報通信機器の低消費電力化と高速化を両立する技術として期待されている。

３月に米ロサンゼルスで開かれた光ファイバー通信国際会議（ＯＦＣ２０１７）に展示し、内外から多くの引き合いがあった。