[ 機械 ]
(2017/4/21 05:00)
【北京=六笠友和】ヤマザキマザックは中国で工作機械の生産能力を足元から20%増の月360台に引き上げる。中国地場の民族系自動車メーカー向けを含め、エンジンや減速機の部品を加工する生産設備の需要が好調な上、中国の鉄道計画が近く本格化し、工作機械の需要が拡大するとみている。今秋の稼働を予定する。2018年には同400台を視野に入れる。
ヤマザキマザックは、中国事業の売上高を2―3年後に現在から倍増させる方針だ。中国の工作機械市場は年初から好調になっているが、年央にも中国の鉄道計画に向けた設備投資が本格的に始まるなどして、もう一段成長スピードが速まると予想する。
現在、同社は中国に2工場を持ち、大連で旋盤とレーザー加工機、内陸の寧夏回族自治区で自動車部品の加工ラインなどに組み込むマシニングセンター(MC)、周辺機器を生産している。
増産計画では大連の工場を中心に能力を引き上げ、寧夏回族自治区の工場には新棟を設ける。投資額は約10億円を予定する。さらに月産400台への引き上げに向けて追加投資も予定する。
一方、大連の工場では2月にファイバーレーザー加工機の生産を始めた。中国の同レーザー加工機市場は現地メーカーが低価格機を拡販しており、同社は現地生産に切り替えるなどで対抗する。当面は月2―3台を生産するという。
(2017/4/21 05:00)