[ ICT ]
(2017/4/28 16:30)
(ブルームバーグ)米アルファベットのラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)は、「空飛ぶ車」のプロジェクトに出資している。一方、同CEOと共にグーグルを創業したセルゲイ・ブリン氏が造っているのは飛行船だ。
ブリン氏は、米航空宇宙局(NASA)エイムズ研究センターの格納庫「ハンガー2」で、秘かに巨大な飛行船を建造していると、このプロジェクトに詳しい関係者4人が明らかにした。この飛行船は、ブリン氏の趣味か、あるいは同氏が事業化したい何かなのかもしれない。だが、ブリン氏は電子メールで「申し訳ないが、この話題について言うことは何もない」と答えた。
このプロジェクトに詳しい関係者によると、ブリン氏は以前から飛行船に夢中だった。同氏の飛行船への関心は、カリフォルニア州マウンテンビューのアルファベット本社の隣にあるエイムズ研究センターを訪問した時に始まった。1930年代、エイムズには米海軍が建造した巨大飛行船「メイコン」が格納されていた。メイコンの古い写真を羨望(せんぼう)のまなざしで見ていたブリン氏は約3年前、自分でも飛行船を建造することを決意した。
グーグルのプラネタリー・ベンチャーズ部門は2015年、エイムズの巨大格納庫の運営をNASAから引き継ぎ、同社の研究所として使っている。アルファベットのプロジェクトではないブリン氏の飛行船はすでに、格納庫の中で形になりつつある。エンジニアが組み立てた飛行船の金属の骨組みは、巨大格納庫で多くのスペースを占めている。
秘密の計画だとして匿名を条件に語った関係者によれば、NASAエイムズ研究センターのプログラム担当ディレクターだったアラン・ウェストン氏が、ブリン氏の飛行船プロジェクトを主導している。ウェストン氏にもコメントを求めたが返答はない。
(2017/4/28 16:30)