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[ 科学技術・大学 ]
(2017/5/16 05:00)
横浜市立大学学術院医学群の五嶋良郎教授らは、気分の高ぶりと落ち込みを繰り返す「そううつ病」の原因を解明した。この疾患の患者から採取した組織からiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り解析。患者の脳では、細胞の形や骨組みの調節に関わるたんぱく質「CRMP2」の異常が起き、病態と関わることを突き止めた。そううつ病の新しい治療法の開発につながる可能性がある。
そううつ病患者には、気分安定薬である炭酸リチウムが使われている。良く効く人とそうでない人がいることが知られていたが、その仕組みは分かっていなかった。
患者のiPS細胞を使った実験を実施。炭酸リチウムが効く患者の脳では、結合したたんぱく質の機能や働きを変える「リン酸基」がCRMP2に付きやすくなっていることが分かった。さらに炭酸リチウムがCRMP2とリン酸基との結合を抑えることを明らかにした。
米サンフォード・バーナム・プレビス医学研究所との共同研究。成果は米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
(2017/5/16 05:00)
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