[ 自動車・輸送機 ]

川重、高速ジェット船 25年ぶり建造

(2017/5/18 05:00)

川崎重工業は東海汽船から、高速ジェット船(ジェットフォイル)1隻を受注する。受注額は50億円程度。6月にも正式契約する見通し。川重は1987年に米ボーイングから同船の販売・製造権を取得して以来、15隻の建造実績を持つ。今回、25年ぶりのジェットフォイル建造となり、神戸工場(神戸市中央区)で製造するもよう。2020年の引き渡しを計画する。

新造するジェットフォイルは、東海汽船が東京・熱海―伊豆諸島間で運航する「セブンアイランド虹=写真」の代替船。総トン数は165総トンで、全長24メートル、幅8・5メートル。全没型の水中翼に働く翼揚力を利用して、船体を完全に海面上に持ち上げて航走するタイプの超高速旅客船となる。

高出力のガスタービンエンジンを主機関とする。同エンジンが減速歯車装置を介してウォータージェット推進機を駆動、ジェット水流を噴射して時速約80キロメートルで航行できる。

現行船はボーイングが建造したが、その後ジェットフォイル事業から撤退。世界で建造できるのは川重のみとなった。20年以上発注が途絶え、事業継続について懸案もあった。国内では現在、21隻のジェットフォイルが運航しており、川重は一定の代替需要が見込めると判断した。

川重は20年度までに、国内の造船事業の規模を約3割縮小する構造改革に乗り出した。国内の商船建造は坂出工場(香川県坂出市)に集約。神戸工場はジェットフォイルや液化水素運搬船といった特殊船に絞り、防衛省向け潜水艦建造に軸足を移す。

(2017/5/18 05:00)

関連リンク

機械・ロボット・航空機2のニュース一覧

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン