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[ 科学技術・大学 ]
(2017/5/18 05:00)
東京大学大学院理学系研究科のロバート・ゲラー客員共同研究員の「日本は地震予知ができないことを認めるべきだ」とする投稿が英科学誌ネイチャーのコレスポンデンス(通信)欄に18日、掲載された。
ゲラー氏は、東日本大震災発生直後の2011年4月にも「地震の予測・予知は不可能だ」とした論文を同誌に掲載している。改めて同様の趣旨の投稿をすることで、議論を活性化する狙い。ゲラー氏は「政府は地震の発生確率が分からないことを認めるべきだ」と話している。
政府は、地震が周期的に起きるという仮説(周期説)に基づき、大きな地震に見舞われる確率などを算出している。
だが、ゲラー氏は投稿で「周期説は国際的な科学コミュニティーで否定された」と指摘。さらに東海地震を想定した大規模地震対策特別措置法(大震法)について「廃止すべきだ」と主張した。
大震法は地震の規模を示すマグニチュード(M)8クラスの前兆現象の観測や、3日以内の地震発生を予測できることなどを前提とするが、「いずれの前提も科学的根拠は皆無」と批判している。
(2017/5/18 05:00)