[ オピニオン ]
(2017/5/23 05:00)
26日は「プレミアムフライデー」。楽しみにしているご仁もあろうが、大多数の人たちにとっては遠い存在。消費拡大を図るというのが政府の思惑だが、仕事は週末、特に月末ほど忙しいのが普通だ。中小企業経営者は資金繰りに、営業担当者はノルマに追われる。逆に月末の木曜日には残業が増えるという笑うに笑えない話も聞く。
バブル時代、「花金」という言葉がはやった。「花の金曜日」は深夜になってもタクシーが拾えなかった。とうの昔に死語になったのは「半ドン」。週休2日が定着する前の土曜日は午前中だけの勤務。サラリーマンやOL(これも死語だが)は昼間から繁華街に繰り出した。
半ドンは「ドンタク」の半分という意味。ドンタクの語源は諸説あるが、蘭学を好んだ黒田公の城下で「博多どんたく」が生まれたように、オランダ語で休日を指す「Zondag」から来ているという。
2月の最初のプレミアムフライデーでは、吉野家が限定販売した牛丼と豚丼が半々の「半丼」が好評だった。このご時世、残業代が減れば財布のひもは固くなる。
いっそ、ネーミングを「半ドンフライデー」か「月末花金」にでも代えたらいかがか。少なくとも中高年にはしっくりくる。
(2017/5/23 05:00)