[ 政治・経済 ]
(2017/5/23 05:00)
ベトナム第3の都市、ダナン市への日系企業の進出が加速している。2011年に約50社だったダナン日本商工会の会員数が、今年3月までに約120社に達している。日本でダナン市に関するセミナーが増えて認知度が高まってきたほか、直行便の開設で日本からのアクセスが向上している点が奏功している。同市は11月にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の開催地となり、一段と注目されそうだ。(大城麻木乃)
ダナン市は首都ハノイ、商都ホーチミン市に次ぐ第3の港湾都市。人口は現在約100万人だが、25年には200万人に達すると予想されている。
ベトナム航空が14年7月に成田空港からの直行便を開設したことで日本からの観光ブームに火がついた。渡航需要の高まりを受け、今年9月にはベトナムの格安航空会社ジェットスター・パシフィックが関西空港から直行便を就航する予定だ。
企業進出も盛ん。ハノイ市やホーチミン市に比べ大卒の人材確保が容易なことから、IT企業の集積地になりつつある。また、ベトナムからミャンマーまでを道路でつなぐ「東西経済回廊」の起点に位置するため、物流企業の進出も目立つ。
ベトナム商工会議所と米国国際開発庁が実施したベトナム各都市の投資環境ランキングによると、ダナン市は16年まで4年連続で首位。ハノイ市など他の都市に比べ投資手続きが容易で市政府の投資誘致も熱心なことが評価されている。ダナン市人民委員会はさらなる投資誘致を目指し、22日の週に相次いで、埼玉県と北海道で投資促進セミナーを開く。
日本貿易振興機構(ジェトロ)は3月にダナン市の衣・食・住情報を紹介する冊子「ダナンスタイル」を発行。11月のAPEC首脳会議に向け、地元は「空港やホテルなどのインフラ整備が急ピッチで進んでいる」と指摘している。投資が投資を呼ぶ好循環が生まれつつあり、ダナン駐日代表部(東京都千代田区)によると、「最近はビジネスホテルの進出も増えている」という。
(2017/5/23 05:00)
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