[ 金融・商況 ]
(2017/5/25 05:00)
りそなホールディングス(HD)傘下のりそな銀行など3行は10月から、口座開設の際に発行するすべてのキャッシュカードに、買い物などの購入代金を口座から即時引き落として支払う「デビット」機能を付加する。マイナス金利の導入によって、貸出事業での収益が悪化する中、手数料収益を拡大する。カードを利用した購買データを活用し、自行のマーケティング強化にもつなげる。
りそなHDの東和浩社長が24日までに日刊工業新聞社のインタビューに応じ明らかにした。キャッシュカードにデビット機能を標準装備するのは大手行では初めてという。
店舗で口座開設する際にその場で発行する。非接触型のカードで年会費は無料とする。傘下の埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行も発行する。りそなのデビット機能付きクレジットカードの累計発行枚数は68万枚。
りそなHDはデビットカードを含む決済関連の手数料収益を2019年度に16年度比1割増の610億円とする計画。日銀によればデビットカードの決済件数は6年連続で増え16年度は1億件を初めて超えた。
決済金額も4年連続増加している。背景にはビザなど国際ブランドのクレジットカード会社のネットワークが使える「ブランドデビットカード」を発行する銀行が増えていることがあるとみられる。
(2017/5/25 05:00)