[ 機械 ]
(2017/5/26 05:00)
【長野】オリオン機械(長野県須坂市、太田哲郎社長、026・245・1230)は、産業用チラー向けにIoT(モノのインターネット)を活用した故障予知システムを開発する。搭載した装置がセンサーで感知したデータを基に自己診断し、故障の兆候があれば無線などでユーザーに知らせて点検や部品交換を提案する。2年後をめどにシステムを組み込んだチラーの製品化を目指す。
水を循環させて熱源を冷却する産業用チラーについて測定した温度、圧力、電流値などのデータもとにリアルタイムで解析し、状況を点数で可視化する。故障の兆候があれば、その原因診断や対策手法なども画面に示す。3―4年後には既存のチラーにも対応したシステムを実用化する方針だ。
品質工学手法の一つで多くのパターンから正常か異常かを判断する「MT法」を取り入れて精度を高める。今後、設置場所の環境要因がチラーにどんな影響を与え、それをもとに故障予兆の判断をどう下すか見極める。
チラーが突発的に故障すれば冷却対象の工作機械などのライン停止を招く。不具合を予知できれば、計画的な修理が可能になり、ユーザーの負荷が減る。
(2017/5/26 05:00)