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[ 環境・エネルギー ]
(2017/7/7 13:30)
(ブルームバーグ)外国政府に雇われたハッカーが最近、カンザス州のウルフクリーク原発を含む少なくとも十数カ所の米発電所に侵入したと、米国の現職および元当局者が明らかにした。ハッカーが配電網の脆弱(ぜいじゃく)性を探っているとの懸念が高まった。
これら当局者は、ハッカーがいずれ米国の電力供給を妨害する準備を整える恐れがあると指摘する。公益企業に対しては1週間前に警告を行ったという。また、電力業界で使われる機器の制御システムをつくる企業にハッカーが最近侵入した。当局者がこれらの攻撃には関連性があると考えている。
コンピューターネットワークからハッカーを締め出す取り組みに詳しい関係者3人によると、関与が最も強く疑われているのはロシアだという。これらネットワークの一つは、老朽化が進んでいるウルフクリーク原発に属する。同原発は、ウエスター・エナジーやグレート・プレーンズ・エナジーなどが所有する。
ロシアのハッカーは、ウクライナの配電網の一部を停止させたことがあり、電力供給を妨害する高度な手段を試しているもようであるため、ロシア関与の可能性は特に懸念されると、現職・元当局者は指摘する。
トランプ米大統領が7日のロシアのプーチン大統領との会談でサイバー攻撃を取り上げる予定かどうかは不明。トランプ大統領は6日のワルシャワでの演説で、ロシアが「かく乱的な活動」を行っていると述べ、「責任ある国のコミュニティー」に加わるよう呼び掛けた。
米国土安全保障省と連邦捜査局(FBI)は、エネルギーセクターへの侵入の可能性を認識しているとし、「公共の安全性への脅威を示すものはなく、影響は管理・ビジネスネットワークに限定されるもようだ」と共同でコメントした。
国家安全保障会議(NSC)と国家情報長官室、原子力規制委員会(NRC)の担当者はいずれもコメントを控えている。
原題: Russians Are Said to Be Suspects in Nuclear Site Hackings (1)(抜粋)
(2017/7/7 13:30)