[ 機械 ]
(2017/7/17 05:00)
【横浜】二幸技研(川崎市宮前区、梅田昌子社長、044・865・1855)は、「IKUTA LABO」(川崎市多摩区)を開設した。3Dプリンターを導入し、ナイロン6(ポリアミド合成樹脂)を使った自動車やロボット向け部品の試作や少量生産を始めた。投資額は約7000万円。同粉末造形事業を主力のナイロン注型に次ぐ第2の柱に育成し、金型不要の100―200個ほどの量産品や短納期製品の供給を目指す。
導入した3Dプリンターは、アスペクト(東京都稲城市)製。造形物の最大値は縦550ミリ×横550ミリ×高さ450ミリメートル。ナイロン6の粉末を0・1ミリメートルずつレーザーで焼き付け積層する。自動車やロボット部品メーカー向けに金属の代替えとして訴求していく。
一般的な粉末造形機はナイロン12を積層するが、物性が弱いのがネック。ナイロン6は160度Cの温度に耐える耐性や曲げ弾性、合成密度が高い。また、ABS樹脂やPP(ポリプロピレン)と比べて耐熱、耐薬効果が高い。同社はシリコーンゴム型によるナイロン注型工法を手がける。従来、注型で製作できる樹脂は熱硬化性樹脂に限定されていたが、同社はナイロンなどの熱可塑性樹脂でも可能。自動車メーカー向けにバンパーやエンジンカバーなどを製造する。注型だけでなく、粉末造型機を導入することで商材を増やし、納期短縮やコスト低減など顧客ニーズに対応していく。
(2017/7/17 05:00)
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