[ 政治・経済 ]
(2017/7/24 05:00)
経済産業省は、第4次産業革命の流れを踏まえ進めてきた日本工業規格(JIS)制度刷新の審議について、答申案をまとめた。サービス分野への対象範囲拡大や制定の迅速化策などを盛り込み、名称も日本産業規格(JIS)へ変更する方針を打ち出した。産業構造の転換に制度を対応させつつ、企業が戦略的に規格を活用できるようにし、国際競争力を高める。工業標準化法も産業標準化法とし、2018年通常国会での改正を目指す。
IoT(モノのインターネット)の普及、製造業のサービス業化などを念頭に、1949年の工業標準化法制定以来初めて、JIS制定・改正のシステムを刷新する。答申案では、対象をサービス分野などへ大幅に拡大し、案件に応じて各領域の主務大臣が公示する仕組みを示した。審議団体の日本工業標準調査会(JISC)も、日本産業標準調査会(JISC)へ名を改める方針だ。
このほか、原案作成終了から公示までの期間を、現在の約1年から最短3カ月程度に短縮できる方策も盛り込んだ。国が認めた指定団体が原案を作成した場合に限り、JISCの審査を省略できる仕組み。迅速化により、標準化を利用した企業の世界戦略や、新技術の社会導入などを円滑にしたい考えだ。
(2017/7/24 05:00)