[ ICT ]
(2017/8/5 10:30)
(ブルームバーグ)米アップルは携帯通信網と直接のやりとりが可能なタイプのスマートウオッチの発売を年内に予定していると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。同社スマートウオッチによる「iPhone(アイフォーン)」への依存度を下げるのが狙い。
アップルの現行のスマートウオッチはアイフォーンを介することで、音楽のストリーミングや地図のダウンロード、外出中のメール送信などを行う仕組み。年内発売予定の一部の新型「アップルウオッチ」では高速通信網「LTE」対応チップを内蔵することで、アイフォーンがそばになくても多くの作業が行えるようになるという。例えば、ユーザーは家にアイフォーンを置いたまま、新しい曲をダウンロードしたり、アプリを使ったりできるようになる。
事情に詳しい別の関係者によると、同製品向けのLTEモデムはインテルが供給する。アップルのモバイル機器へのさらなる部品供給を何年にもわたり狙っていたインテルにとっては大きな勝利となる。アイフォーンなどアップル製モバイル機器向けのモデムの供給は主にクアルコムが担ってきたが、アップルとクアルコムは激しい法廷闘争を繰り広げている。アップルは昨年、一部アイフォーンのモデムサプライヤーとしてインテルを追加した。
関係者によれば、アップルは新型ウオッチについて、米国と欧州で携帯通信事業者とすでに協議を始めている。その1人によると、同ウオッチをサポートする通信事業者は、少なくとも発売の時点では、アイフォーンを提供する中でも限られた事業者になるもようだ。しかし別の関係者は、米国ではAT&T、ベライゾン・コミュニケーションズ、スプリント、TモバイルUSが同ウオッチの販売を計画していると語る。アップルは昨年、携帯通信が可能なスマートウオッチの発売を延期した経緯があり、今回も来年以降にずれ込む可能性が残っている。アップル、インテル、携帯通信事業者各社は取材に対しコメントを控えた。
原題:Apple Is Said to Prep Watch That Reduces Reliance on IPhone (2)(抜粋)
(2017/8/5 10:30)