大王製紙、パウダー状ＣＮＦ生産−パイロットプラントに乾燥設備を追加

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  サンプル供給するパウダー状ＣＮＦ

大王製紙は９日、微細な木質繊維（パルプ）であるセルロースナノファイバー（ＣＮＦ）製造のパイロットプラントに乾燥設備を追加設置すると発表した。水分量１０％以下のパウダー状に加工して、樹脂やゴムの補強材（複合材）として扱いやすくする。１２月稼働予定で、年間生産能力は最大１０トン。投資額は公表していない。

同社は新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）の助成を受けて２０１６年４月、三島工場（愛媛県四国中央市）に生産能力が年１００トンのＣＮＦパイロットプラントを設置。ＣＮＦを水の中に分散させたゲル状で、これまで３００社以上にサンプルを提供してきた。従来も一部のユーザーに研究室で加工したパウダー状ＣＮＦを出していたが、供給力を高めて用途開発に弾みをつける。

ゲル状のほか、ＣＮＦを通常の製紙用パルプと複合化したシート状成形体も８月からサンプル提供しており、３形態で供給体制を整える。