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[ 科学技術・大学 ]
(2017/8/12 19:30)
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12日、日本版GPS(全地球測位システム)の実現を目指す政府の測位衛星「みちびき」3号機の打ち上げを延期すると発表した。打ち上げは同日午後に予定していたが、衛星を搭載したH2Aロケット35号機の点検で、エンジンなどのバルブを動かすヘリウム圧力の低下が見つかった。注入した液体燃料を抜いて再点検が必要なため、打ち上げは17日以降になる見込み。
三菱重などによると、12日午前10時半ごろ、打ち上げ前の最終点検で、第1段エンジンなどのバルブ駆動用ヘリウムガスの圧力低下が確認された。配管の継ぎ手部分などからヘリウムが漏れている可能性があるとみて、打ち上げ時間を遅らせて調査を続けたが、原因が特定できないため延期を決めた。
発射場のある鹿児島県・種子島宇宙センターで記者会見した三菱重の二村幸基技師長は「残念ながら、きょう打ち上げることはできなかったが、一点の曇りもない状態にして打ち上げるのがわれわれの使命だ」と述べた。
H2Aロケットの不具合による打ち上げ延期は、情報収集衛星を搭載した2011年8月の19号機以来。(時事)
(2017/8/12 19:30)