[ 人物 ]
(2017/8/21 05:00)
1つのこと最後まで
リガク(東京都昭島市)の岩田優子さん(29)は顧客から依頼された分析のほか、分析装置を購入する来客の対応を担当している。「分析装置の購入を検討されているお客さまからサンプルを預かり、3次元観察ができるX線顕微鏡で分析できた時に喜びを感じる」とか。産休・育休から4月に復帰した。フルタイムの勤務で1歳の子供の育児にも奮闘している。いずれは「分析のプロジェクトメンバーに参画して、一つのことを最初から最後までやり遂げたい」と意欲を見せる。
“最前線”の自覚大切に
高校の数学教師である父、桃園を経営する母の背中を見て育ち、モノづくりの喜びを知らず知らずのうちに学んでいたと思います。おのずと理系を選択し、山梨大学大学院の医学工学総合教育部応用化学専攻修士課程で、分析装置を使って燃料電池の触媒の合成を研究していました。大学教授と対等に話をするリガクの女性社員の姿を目にしたことが入社のきっかけです。
最初の配属は応用技術センター。X線回折装置でお客さまに依頼された分析サポートを担当しました。分析装置や分析の知識や技術は、入社後に一から勉強し身に付けました。産休・育休を経て同じ部署に復帰し、今度は興味を持っていたX線顕微鏡「nano3DX」の担当に。この顕微鏡は炭素繊維など軽元素で構成する複合材料を得意とし、3次元で構造状態を調べられます。
お客さまからサンプルを預かり、どのような材料で何を観察したいのかを知る必要があります。最前線に立っている自覚とコミュニケーションを大切にし、お客さまの分析課題を明確に聞き出すように心がけています。
平日は同じ会社で別部署の夫と2人で保育園に子どもを迎えに行っています。家事と育児は2人でやり、仕事と両立できる体制を整えています。趣味はドラマ鑑賞と読書。週末は録画した連続ドラマを見て気分転換しています。
(文=西東京支局長・成田大典、写真=成田麻珠)
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◇リガク 応用技術センターXRD解析グループ
(2017/8/21 05:00)