[ ロボット ]
(2017/8/23 10:00)
(ブルームバーグ)中国は他のどの国よりも多くのロボットを設置している。それが他のすべての国に影響を与える可能性がある。
昨年の出荷台数は27%増の約9万台と、1カ国としては過去最高で、世界全体の3分の1近くを占めた。国際ロボット連盟によると、2019年にはほぼ2倍の16万台に上る見通し。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の今週のリポートによると、こうした猛烈なペースは中国の賃金をまだ押し下げていないものの、世界経済に影響を与えかねないという。
自動化は生産性や輸出競争力を向上させるが、ロボット利用の増加によって国内の所得格差が拡大し、消費を損なう恐れがある。それが国外に波及する可能性もあるとエコノミストらは指摘する。
BIのエコノミスト、トム・オーリック、フィールディング・チェン両氏は、「自動化は供給の加速と需要の減少を通じて、中国の輸出主導型経済成長への依存を増幅し、よりバランスの取れた国内・世界経済への希望を脅かす恐れがある」と指摘した。
賃金の伸びは損なわれていない。BIが引用した中国家庭金融調査のデータによれば、高卒の国内製造業労働者の賃金は2010年から14年に53%増加した。
原題: China’s ‘Robot Revolution’ May Weigh on Global Rebalancing (抜粋)
(2017/8/23 10:00)