[ 機械 ]
(2017/9/5 05:00)
カサタニ(大阪市淀川区、笠谷昌宏社長、06・6308・0034)は、本社工場で熱可塑性炭素繊維プラスチック(CFRTP)の量産体制を確立した。業務用放送カメラ向けフレームの量産を開始。順次、車載用高級スピーカーや電動ボードの土台部、アシストスーツ用部品などの量産に乗り出す。CFRTP事業の年間売上高で、2021年度までに約5億円を目指していく。
カサタニはマグネシウム合金プレス成形品の量産で培ったノウハウを、今回のCFRTPの量産化につなげた。既存のマグネシウム合金プレス成形設備を活用し、CFRTPの成形に重要な金型の加熱や冷却の温度制御システムを導入した。
軽量で強度を必要とする家電や自動車、介護業界などをターゲットに営業展開を図る。業務用放送カメラのフレームへの採用は、CFRTP材料の綾織(あやおり)模様のデザイン性や従来のアルミ鋳造製フレームに比べ、より軽量なことや耐久性が評価された。
また、高級スピーカーはCFRTP製にすることで、低高音の音質が良くなる効果が実証されている。電動ボードの土台は当初軽量のアルミ素材で検討されていたが、強度面からCFRTPの採用がほぼ決まり、18年度にも本格的な量産を行う。
CFRTPプレス成形品は比重が1・59で、アルミニウム合金に対し40%、マグネシウム合金に対して10%、重量を削減できるのが特徴。複雑な3次元(3D)形状やリブ加工、ナットなどの金属との同時成型も可能にした。今後は炭素繊維メーカーと連携し製造コストの低減を図っていく。
(2017/9/5 05:00)
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