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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/9/7 05:00)
SUBARU(スバル)は2020年度をめどにディーゼルエンジン車の生産と販売から撤退する方針を固めた。欧州など世界各国で厳格化される環境規制には、新型のガソリンエンジン搭載車や電動車両の投入で対応する。ディーゼルエンジンに必要な新技術の開発費などを考慮し、開発資源を電動化技術など次世代分野に振り向ける。
スバルは現在、欧州と豪州で「アウトバック」「フォレスター」などに排気量2000ccの水平対向ディーゼルエンジンを搭載している。16年の世界販売に占めるディーゼルエンジン車の販売台数は約1万5500台で、全体の約1・5%に当たる。ディーゼル車販売の大半を占める欧州では今後、新型ガソリン車や電気自動車(EV)などの投入を積極化して販売を伸ばす。
英国とフランスはガソリン車とディーゼル車の国内販売を40年までに禁止する方針を表明。インドは30年までに国内で販売されるすべての自動車をEVのみとする政策を打ち出した。
エンジン車の販売を継続する国でも、ディーゼル車やガソリン車ともに環境規制が強化される。スバルも規制に対応するため新型ディーゼルエンジンの開発を検討したが、新技術開発に必要なコストなどを踏まえて断念した。環境対策については、19年以降に新型直噴ダウンサイジングターボエンジン、21年ごろにEVを投入することで対応していく。
ディーゼルエンジンはハイブリッド車(HV)などの電動技術と並ぶ環境技術として有力視されてきた。燃費効率の高さや二酸化炭素(CO2)排出量が少ないなどの利点がある。一方で、窒素酸化物(NOx)など有害物質が発生しやすく、高い排ガス処理技術が必要になるためコストが割高になる。
完成車各社はEVをはじめとする電動車両の開発に軸足を置く戦略を鮮明にしている。一方、マツダはクリーンディーゼル車の開発を継続する方針を示している。
(2017/9/7 05:00)