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[ 科学技術・大学 ]
(2017/9/13 05:00)
日本原子力研究開発機構は、原子力発電所の建屋内を小型カメラで撮影し、汚染分布を3次元で表示するシステムを開発した。東京電力福島第一原子力発電所の建屋内でこのシステムを使い、短時間で放射性物質の汚染分布を確認できた。飛行ロボット(ドローン)などに搭載すれば、建屋内の詳細な汚染分布を遠隔から調査できる可能性がある。
開発したシステムは縦約20センチ×横約15センチメートル。重さは従来品の3分1程度の約680グラムと軽量で、ドローンにも搭載可能。カメラで撮影すると線量が高い部分ほど赤く表示されるため、汚染分布を判断できる。汚染源を特定し、除染や遮蔽(しゃへい)といった対策に役立てれば、廃炉作業の加速につながる。
今後は開発したシステムをドローンやロボットに搭載して、遠隔から建屋内の汚染分布の測定、廃炉作業に役立てる。
福島第一原発の建屋内は床面をはじめ壁や天井、機器、がれきなども汚染されている。建屋内は放射線量が高く、放射線が散乱している。そのため放射線量を測定するだけでは、除去すべき汚染源の特定は難しいという。また人が長時間立ち入って線量を測定するのも困難だった。
(2017/9/13 05:00)
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