[ ICT ]
(2017/10/6 15:00)
AIデバイス投入加速、アップル・アマゾンに対抗
(ブルームバーグ)米グーグルは4日、サンフランシスコでの製品発表イベントで、スマートフォンの新モデルやスピーカー、ノート型パソコンなどをお披露目し、競争が激しいコンシューマー・ハードウエア市場への進出をさらに深めた。
同イベントでグーグルの幹部らは各製品に搭載された人工知能(AI)ソフトを強調した。
発表されたのはスマートフォン「ピクセル」の新モデル2種と、ノート型パソコン(PC)、スピーカー「ホーム」の小型モデルと大型モデルなど。いずれの製品もアップルやアマゾン・ドット・コムの最近の製品に対抗するもの。アップルとアマゾンは音声アシスタントや拡張現実(AR)といった機能を搭載したデバイスを積極的に投入しており、これがグーグルの主要ビジネスである情報へのアクセス方法を一変させる可能性がある。
グーグルのピチャイ最高経営責任者(CEO)は4日、ハードウエア設計の取り組みは、同社が先行している分野であるAIを中心に展開すると発言。「コンピューターは人々の生活スタイルに適応すべきだ。われわれは、ハードウエアとソフトウエア、AIをユニークに組み合わせることができるユニークな時代にいる」と語った。
グーグルはまた、999ドル(約11万3000円)のノート型パソコン「ピクセルブック」について、「AIが中心だ」と指摘。399ドルのスピーカー「ホームマックス」は、グーグルのソフトを用いる「スマートサウンド」システムを搭載していると説明した。
アップルやアマゾンに加えて、グーグルの「アンドロイド」の主要パートナーの一部もAIデバイスのブームに乗ろうとしている。サムスン電子と華為技術はスマホのAIアシスタント開発を進めている。
AI研究のほとんどの分野でグーグルは先頭を走っているとみられ、同社のデジタルアシスタントはしばしば回答能力が最も優れていると評価される。しかし同社はアマゾンと比べ、機器の公表や提携関係構築で後れを取っている。調査会社カウエンの最近の調査によれば、アマゾンのスピーカー「エコー」を持つ顧客の数は「グーグルホーム」の2倍余りであり、しかもアマゾンの市場シェアは伸びつつある。
(2017/10/6 15:00)