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[ 科学技術・大学 ]
(2017/10/12 05:00)
東京大学の内田智士特任助教や片岡一則特任教授、東京医科歯科大学の位高啓史教授らは、安全性が高く、標的の感染症に対して自由に設計可能な「核酸ワクチン」を開発した。遺伝情報を持つmRNA(伝令RNA)に別のRNA(リボ核酸)を組み合わせ、体の免疫を活発にする2本鎖RNAの構造を持つmRNAワクチンを作製。マウス投与で効果を確認した。感染症の予防やがん治療のためのワクチン開発などが期待される。
mRNAワクチンは病原体や毒素を使わないため、安全性が高い。また感染症などの原因となる標的分子を自由に作り替えられるため、新型インフルエンザやジカ熱などの感染症に対し、素早くワクチンを設計し製造することができる。
研究グループは、免疫を活性化する機能を持つ50ナノ―100ナノメートル(ナノは10億分の1)の長さのmRNAワクチンを作製した。ワクチンをマウスのリンパ節に注射したところ、ワクチンの効果に重要とされる免疫細胞の増殖を促すことを確認。さらにがんや感染症に対する免疫機能が高まることも分かった。
さらにヒト由来の免疫細胞に対しても、免疫を活性させる作用があることを突き止めた。
成果は12日、国際科学誌バイオマテリアルズ電子版に掲載される。
(2017/10/12 05:00)
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