[ 政治・経済 ]
(2017/11/6 12:30)
日米FTA交渉に意欲
来日中のトランプ米大統領は6日午前、駐日米大使公邸で日米の経済関係者を前に演説し、米国の対日貿易赤字を問題視した上で「双方にとって公正で、より良い貿易協定を、非常に迅速かつ友好的なやり方で見いだすことがきっとできる」と述べ、日米間の自由貿易協定(FTA)交渉入りに強い意欲を示した。
トランプ氏は同日、安倍晋三首相との首脳会談を予定しており、その中で貿易問題を提起する可能性もある。その場合、日米両政府は経済対話の枠組みでFTA交渉の是非を検討する可能性が高い。
トランプ氏は演説で「米国は長年、日本に対する巨額の貿易赤字に苦しんできた」と指摘するとともに、「われわれは公正で開かれた貿易を目指しているが、日本との貿易は公正でも開かれてもいない」と不満を表明。「多くの日本車が米国で売られているのに、米国の車は事実上、日本には輸出されていない。交渉する必要がある」と強調した。
さらに「われわれは環太平洋連携協定(TPP)の下で考えられていたより、大きな貿易を行う」と述べ、TPP離脱が米国の貿易にとってプラスに作用すると訴えた。
トランプ氏は貿易赤字削減を公約に掲げ、中国に次ぐ規模の対米貿易黒字国である日本に、不均衡是正を求めていた。
ペンス米副大統領は、10月にワシントンで開かれた日米経済対話の第2回会合で、麻生太郎副総理兼財務相に日米FTA交渉開始への強い意欲を示した。今回来日したライトハイザー米通商代表部(USTR)代表も、今月5日の河野太郎外相との会談で日米FTA交渉入りに言及している。(時事)
(2017/11/6 12:30)